まず確認:除外するのはシステムプロキシであり、TUN ではありません

ブラウザーではすでに Clash Verge Rev のプロキシを利用できているものの、あるサイトだけはローカルのプロキシを経由せず、直接接続したい。その場合は、システムプロキシにサイトの例外を追加できます。他のサイトまで直接接続に切り替えたり、1 つのドメインのためにサブスクリプション全体を書き換えたりする必要はありません。

この記事は Clash Verge Rev v2.5.2、Windows 10/11、x64 または ARM64 の日本語 UI を対象にしています。開発が終了した Clash for Windows とは別のクライアントです。Clash Verge Rev は引き続きメンテナンスされていますが、ここで確認したのは公式の安定版 v2.5.2 に限ります。今後のバージョンでも同じメニューが続くことを保証するものではありません。通常のシステムプロキシが正常に動作し、「PACモードを使用」がオフで、今回の確認中は TUN、別の VPN、ブラウザー独自のプロキシが通信を処理していないことが前提です。現在のネットワークがこれらの設定に依存している場合は、設定を維持し、この手順をそのまま適用しないでください。

ここで扱うのは、初めて例外を追加する場合です。これまで既定のバイパス設定を使っており、独自の一覧を管理していないことを前提とします。既存のカスタム設定が見つかったときの中止位置も示します。他の人が設定した例外を上書きしないためです。

DIRECT ルールとの違い:システムプロキシの例外は、Windows のプロキシ設定に従うアプリが処理するため、通信が Mihomo に入らない場合があります。一方、ルールの DIRECT は、コアに入った通信を直接接続へ振り分ける指定です。どちらもサイトへの直接接続につながりますが、ログの現れ方と適用範囲は異なります。この記事では PAC、TUN、WSL のプロキシ設定は扱いません。

設定を開き、既定のバイパス一覧を記録する

「設定 → システム設定」に進み、「システムプロキシ」の横にある設定アイコンから「システムプロキシ設定」を開きます。サイトを追加するために、プロキシのホスト、待受ポート、監視間隔を変更する必要はありません。既定の一覧には localhost だけでなく、ローカル端末や LAN 内のアドレスを対象にする項目もあります。削除すると、それまで正常だったローカル接続の動作が変わる可能性があります。

  1. システムプロキシが有効で、「PACモードを使用」がオフであることを確認します。編集できない場合は、形式の検証を無効にするのではなく、まずこの前提を確認してください。
  2. 「常にデフォルトのバイパスを使用」が元からオンであることを確認し、表示されている既定の一覧全体とスイッチの状態を手元に記録します。
  3. 「常にデフォルトのバイパスを使用」をオフにし、編集可能になった一覧が、直前に記録した既定の一覧と同じか確認します。
  4. 一覧が一致する場合だけ先に進みます。スイッチが元からオフだった場合や、オフにすると以前のカスタム項目が現れた場合は、「キャンセル」を押して元の設定を維持してください。例と同じ状態にするために既存項目を削除してはいけません。

既定の一覧が見えても、カスタム設定がないとは限りません:v2.5.2 は既定値を使うスイッチがオンの間、既定の項目だけを表示し、オフにすると編集可能な内容を表示します。そのため、切り替える前後の比較が必要です。会社や学校が管理する端末では、そのサイトをプロキシから除外してよいか、管理者にも確認してください。

ホスト名を 1 つ追加して保存する

以下では、直接接続したいホストを example.com と表記します。これは例なので、アクセスする権限があり、直接接続が必要だと確認できた実際のホスト名に置き換えてください。最初は 1 つだけ追加し、すべてのサブドメインへ対象を広げないようにします。

  1. 既定の項目はすべて残します。「常にデフォルトのバイパスを使用」はオフ、「プロキシバイパス形式を検証」はオンにしておきます。
  2. 「プロキシバイパス設定:」の入力欄に、example.com のような対象のホスト名を入力します。
  3. 「新規作成」を押すか Enter キーで確定し、ホスト名が一覧の独立した項目になったことを確認します。入力途中の文字列のまま残さないでください。
  4. 「保存」を押し、エラーが出ていないか確認します。その後、設定を開き直し、追加した項目が残り、既定値を使うスイッチが引き続きオフであることを確かめます。

入力欄と一覧は別の状態です。入力欄にドメインを書いて、そのままダイアログの「保存」を押しただけでは、一覧に追加されたとは判断できません。また、保存時のシステムプロキシ更新は非同期です。ウィンドウが閉じたことだけで成功と判断しないでください。長時間のダウンロード、会議、リモート接続中は、こうした設定の変更を控えるのが無難です。

「詳細設定」のテキスト編集を使う場合、Windows の複数の例外は半角セミコロン ; で区切ります。通常の一覧表示では、プラットフォームに応じた区切り文字で項目が整理されます。この記事では一覧からの操作を優先するため、既定のアドレスを一式コピーする必要はありません。

ホスト名の書き方:URL のパスまで貼り付けない

入力内容この記事での扱い理由
example.com使用可。対象のホスト名に置き換える明確なホスト名で小さな範囲から確認する
www.example.comアクセス先が www を使う場合は別途確認するルートドメインと異なるサブドメインを同じ項目だと考えない
https://example.com/accountこの形式では入力しないプロトコル名やページのパスは、ここで指定するホスト名に含まれない
DOMAIN-SUFFIX,example.com,DIRECTこの形式では入力しないコアのルール構文であり、Windows のプロキシ例外ではない
192.168.0.0/16そのまま流用しないこのバージョンの Windows 向けバイパス検証では、この CIDR 表記を受け付けない

サイトを開くと別のホストに移動することがあります。ログインや静的リソースに別ドメインを使うサイトもあります。1 つのホストを除外しても、そのサービスのすべての通信が直接接続になるわけではありません。アドレスバーに表示される実際のホストと、失敗したリクエストのホストを確認してから、次の項目が必要か判断してください。入力を通すために検証を無効にしたり、すべてのアドレスに一致する * を指定したりしないでください。

対象サイトと、プロキシを使う別の通信を両方確認する

保存後はシステムプロキシが引き続きオンであることを確認し、対象サイトへの新しい接続をブラウザーから開始します。既存の接続は以前の経路を使い続ける可能性があります。必要であれば対象のブラウザープロセスを終了して開き直してください。その際は、タブ内の未保存の内容に注意しましょう。

  • 対象ホストを照合する:バイパス設定を開き直し、入力した項目が実際の接続先と一致するか確認します。リダイレクト先が別ドメインになっていないかも確認してください。
  • 比較用の通信を発生させる:現在のプロキシを通る必要があり、例外一覧には含まれない別のサイトにもアクセスします。Clash Verge Rev の接続画面で、その通信が引き続きコアに入り、期待した接続先を使っているか確認します。
  • 直接接続の証拠を区別する:対象の通信がコアの接続一覧に DIRECT として出ていれば、コアには入っています。逆にログが見えないことだけでも、除外の成功は証明できません。ページのキャッシュ、接続の再利用、アプリ独自のプロキシなどが判断に影響します。

正確に確認する必要がある場合は、ブラウザーのネットワーク記録や、閲覧権限のある対象サービスのアクセスログも使い、新しいリクエストの経路を照合してください。サイトが開けることは機能上の確認にはなりますが、すべてのリソースが期待した経路を通る証明にはなりません。拡張機能や組織のポリシーがブラウザーの設定を管理している場合は、実際にどのプロキシ設定が適用されているかを先に確認しましょう。クライアントの再インストールを繰り返す必要はありません。

今回の変更を取り消し、既定の適用範囲に戻すには?

以下は、先ほど「元は既定のバイパス設定を使っており、スイッチをオフにしても追加のカスタム項目がなかった」と確認できた場合だけに使う手順です。既定のバイパス範囲へ戻すことが目的で、設定ファイルをバイト単位で元どおりにするものではありません。サブスクリプションやノードも削除しません。

  1. 「システムプロキシ設定」を開き直し、既定値を使うスイッチは一時的にオフのままにします。
  2. 編集可能なバイパス一覧を空にします。項目が多ければ「詳細設定」のテキスト編集に切り替えて削除し、編集欄が確実に空になったことを確認します。
  3. その後「常にデフォルトのバイパスを使用」をオンにして、「保存」を押します。
  4. 既定の一覧とシステムプロキシの状態を確認し、ローカルのページと、以前から使えていたプロキシ経由のサイトを再度試します。

既定値を使うスイッチをオンにするだけで、変更を取り消せたと考えないでください。保存済みのカスタム内容が、それだけで消えるとは限りません。この手順ではカスタム欄を空にしてから既定の一覧を使います。もともと独自の項目がある場合は、自分の記録に従って復元し、この一覧を空にする操作を適用しないでください。

サイトの例外設定は、項目を増やすこと自体が目的ではありません。対象範囲を絞り、既存の一覧を保ち、結果を確認できることが重要です。このホストに直接接続が必要だと確認できたら、その設定を残せば十分です。DNS、ノード、プロキシモードまで同時に変更する必要はありません。

公式情報源とバージョン範囲

バージョン番号、ファイル名、画面表示は更新で変わる場合があります。作業前にリンク先の公式資料を確認してください。