Clash Verge Revでできること
Clash Verge Revをインストールしたものの、「サブスクをどこへ貼り付けるのか」「追加したノードをどう選ぶのか」「プロキシをオンにしたのに通信が変わらない」と迷う人は少なくありません。画面にはプロファイル、プロキシ、接続、設定など複数の項目が並ぶため、初回起動直後にすべてを理解しようとすると、設定の役割が分かりにくくなります。
Clash Verge Revは、サブスクリプションから設定ファイルを取得し、Mihomoコアで通信を処理するGUIクライアントです。サブスクを追加すると、サーバー情報だけでなく、プロキシグループ、ルール、DNS、通信モードなどを含む設定が読み込まれます。そのため、単にノード一覧を表示するアプリではありません。この記事では、Windows・macOS・Linuxで共通しやすい画面の流れに沿って、サブスク登録、設定更新、ノード切り替え、システムプロキシの有効化までを順番に説明します。
なお、Clash Verge Revのバージョンやテーマによってボタン名が少し異なる場合があります。「Profiles」が「プロファイル」、「Proxies」が「プロキシ」と表示されるように、英語と日本語の表記が混在することもあります。見た目の違いに惑わされず、設定を取り込む画面、ノードを選ぶ画面、OSへの接続を有効にする画面を分けて考えると、操作を再現しやすくなります。
利用上の注意:サブスクリプション URL はアカウント情報に近い重要なデータです。公開チャットやスクリーンショットに貼らず、第三者へ漏れた可能性がある場合は、契約先の管理画面から URL を再発行してください。通信の利用可否や規約については、居住地域・勤務先・学校などのルールを優先してください。
開始前に確認するもの
最初に必要なのは、契約しているサービスから発行されたClashまたはMihomo対応の購読 URLです。一般的には https:// で始まる長いアドレスとして表示され、「Clash用」「Meta用」「通用購読」などの名前が付いています。ブラウザで開いて YAML の文字列が表示されても、それを手作業で保存する必要はありません。Clash Verge Revには URL を登録し、アプリ自身に取得させる方が更新を管理しやすくなります。
契約先が複数の形式を用意している場合は、古い Clash Premium 専用形式よりも、Mihomo/Clash Meta対応と明記された形式を優先します。Clash Verge RevはMihomoコアを利用する構成が一般的ですが、すべての配布元が同じ YAML 機能を提供しているとは限りません。購読後にプロキシグループが空になる、ルールが読み込めない、更新時にエラーが出る場合は、URLのコピー間違いだけでなく、契約先の形式も確認してください。
また、登録前に次の点を整理しておくと、後の切り分けが簡単です。
- 購読 URL の有効期限、通信量、同時接続数を確認する。
- Clash Verge Revがファイアウォールやセキュリティソフトに通信を遮断されていないか確認する。
- アプリを最新版に近い状態へ更新し、古い設定ファイルを大量に残さない。
- 会社や学校の管理端末では、プロキシアプリの利用が許可されているか確認する。
ステップ1:サブスクをプロファイルへ追加する
初回の登録は、Clash Verge RevのProfiles画面から始めます。ここは通信先を直接選ぶ場所ではなく、設定ファイルを管理する場所です。サブスクを登録しても、プロファイルを選択して読み込ませるまでは通信設定として有効にならない点に注意してください。
- Clash Verge Revを起動する:初回起動時にファイアウォールやネットワーク権限の確認が出た場合は、内容を確認して許可します。管理者権限を求められた場合は、OSの表示を確認してから進めてください。
- Profilesを開く:左側または上部のメニューから
Profilesを選びます。画面上部に URL 入力欄や「Import」「Add」などのボタンが表示されます。 - 購読 URL を貼り付ける:契約先からコピーした URL を入力欄へ貼り付け、追加またはインポートを実行します。前後に空白や改行が入っていないか確認してください。
- 取得結果を確認する:ダウンロードが完了すると、プロファイル名、更新日時、容量などが表示されます。エラーになった場合は URL の期限、通信状態、契約先の発行形式を順に確認します。
- プロファイルを選択する:追加された設定カードをクリックし、現在使用するプロファイルとして読み込ませます。選択状態を示す色やチェックマークが付けば準備完了です。
URLを貼り付けた直後に「取得できない」と表示される場合、まずブラウザで何度も試すより、Clash Verge Revのログやエラー表示を確認します。timeout なら取得先へ到達できていない可能性があり、404 や subscription expired なら URL の期限切れが考えられます。取得自体は成功するのにノードが一つも出ない場合は、Mihomo対応の購読形式を契約先へ問い合わせるのが早道です。
ステップ2:設定を更新して最新ノードを反映する
サブスクの登録は一度行えば終わりではありません。契約先がノードの追加・削除、期限更新、ルール変更を行うため、定期的にプロファイルを更新する必要があります。Profiles画面で登録済みカードの更新ボタンを押すと、同じ URL から最新の YAML が取得されます。
更新後は、現在選択中のプロファイルがそのまま使われる場合と、取得した新しいプロファイルを再選択する必要がある場合があります。更新したのに新しいノードが見えないときは、次の順番で確認してください。
- 更新日時が新しくなっているか確認する。
- 新しいプロファイルをクリックして読み込み直す。
- Proxies画面でグループ名とノード数を確認する。
- アプリを再起動し、Mihomoコアが設定を読み込めているかログで確認する。
自動更新の間隔を設定できる版では、短すぎる時間を指定しない方が安全です。契約先のサーバーへ頻繁にアクセスすると、アクセス制限や一時的な取得失敗につながることがあります。普段は一日一回程度、旅行や障害対応などで急いでいるときだけ手動更新する運用が扱いやすいでしょう。
更新時のコツ:ノードを選ぶ前にプロファイルを更新してください。古いプロファイルでノードを選択した後に更新すると、グループ構成やノード名が変わり、選択状態が初期化されることがあります。
ステップ3:プロキシグループでノードを切り替える
設定を読み込んだら、次はProxies画面を開きます。ここでは「自動選択」「手動選択」「地域別グループ」などのプロキシグループが並びます。最上段に表示されるグループが、必ずしも直接ノードを選ぶ欄とは限りません。グループの中に別のグループが入っている構成もあるため、現在選ばれている項目を確認しながら操作します。
| 表示される種類 | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 自動選択 | 遅延測定などを基準に候補を選ぶ | 普段の閲覧、手動操作を減らしたい場合 |
| 手動グループ | 利用可能なノードを一覧から選ぶ | 接続先の地域や安定性を自分で決める場合 |
| 地域別グループ | 国や地域ごとにノードをまとめる | サービスの接続先に合わせたい場合 |
| 故障チェック型 | 応答確認を行いながら候補を切り替える | 一時的な障害を避けたい場合 |
手動で切り替える場合は、目的のグループを開き、ノード名をクリックします。選択直後にブラウザで通信を試すのではなく、Clash Verge RevのConnections画面で接続先ホストと使用グループを確認すると、切り替えが反映されたか判断しやすくなります。ノード名に国名が含まれていても、実際の経路や混雑度が常に同じとは限りません。応答時間が短いノードでも、動画再生や長時間接続では安定しない場合があるため、用途ごとに数個の候補を覚えておくと便利です。
自動選択グループを使う場合は、測定値だけで判断しないことが大切です。遅延が低くても、特定のサイトとの相性、時間帯の混雑、ストリーミング接続の切断頻度は別に評価する必要があります。ページ表示、画像読み込み、動画再生など、実際に使う操作を短時間ずつ試し、問題があれば手動グループへ切り替えて比較してください。
ステップ4:プロキシモードとシステムプロキシを設定する
ノードを選んでも、OSやアプリケーションがClash Verge Revへ通信を渡していなければ、接続先は変わりません。画面上のSystem Proxy、または「システムプロキシ」と表示されるスイッチを有効にすると、通常はHTTP・HTTPSプロキシに対応したブラウザやアプリがClashを利用します。
代表的なモードには、ルールに従って通信先を振り分けるRule、ほぼすべてを選択中のプロキシへ送るGlobal、すべてを直接接続するDirectがあります。普段使いではRuleが基本です。Globalはルールの影響を受けず動作確認しやすい一方、国内サービスや社内サイトまでプロキシへ送ってしまうことがあります。Directは障害原因を切り分けるときに便利ですが、プロキシ通信を期待する用途では使えません。
- Rule:設定ファイルのルールに従って、プロキシと直接接続を自動で振り分ける。
- Global:多くの通信を選択中のプロキシグループへ送る。検証用途では分かりやすいが、常用時は注意する。
- Direct:Clashを経由せず直接接続する。設定や回線の比較に使う。
ブラウザだけを対象にするならシステムプロキシで足りることが多いですが、ゲーム、Docker、ターミナル、仮想マシンなどはこの設定を無視する場合があります。その場合は、MihomoのTUNモードを検討します。ただしTUNは仮想ネットワークインターフェースや管理者権限、DNS設定に関係するため、初回のサブスク確認から有効にする必要はありません。まずシステムプロキシで基本動作を確認し、対象アプリだけ通らないと分かってから導入する方が安全です。
接続確認とよくあるつまずき
設定が完了したら、いきなり複数のアプリで試すのではなく、一つのブラウザで確認します。Clash Verge RevのConnections画面を開いたままテストページへアクセスし、通信が一覧に現れるか、想定したプロキシグループを通っているかを確認してください。接続が表示されない場合は、システムプロキシがオフ、アプリが独自のネットワーク設定を使っている、またはプロキシモードがDirectになっている可能性があります。
| 症状 | 確認する場所 | 最初に試す対処 |
|---|---|---|
| ノードが表示されない | Profilesの更新結果、購読形式 | URLの期限とMihomo対応状況を確認する |
| ノードはあるが通信できない | Proxiesの選択状態、Connections | 別ノードへ切り替え、RuleとGlobalを比較する |
| ブラウザは通るがアプリは通らない | アプリのプロキシ設定、TUN | アプリ側のプロキシ継承を確認する |
| 更新後に設定が消えた | Profilesの選択状態 | 更新済みプロファイルを再選択する |
| 一部サイトだけ開けない | ルール、DNS、現在のノード | 別ノードとGlobalを短時間だけ試す |
特定のサイトだけ失敗する場合、ノードを何度も変える前に、Connectionsで実際のドメインを確認します。ルールが誤ったグループへ送っている、DNS解決がClashの外側で行われている、サイト側が現在の出口IPを制限しているなど、原因は複数あります。Globalで一時的に動作するならルールやDNSの問題、Globalでも失敗するならノードや相手側サービスの問題である可能性が高まります。
設定を変更した後は、変更箇所を一度に増やさないことも重要です。プロファイルを更新し、モードを変え、TUNを有効にし、DNSまで同時に変更すると、どの操作が改善や悪化を招いたのか分からなくなります。「更新」「ノード切り替え」「システムプロキシ」「必要ならTUN」の順で一つずつ確認すれば、元に戻すべき設定も見つけやすくなります。
毎日の運用で迷わないための整理
安定して使うためには、ノード名を闇雲に増やすより、用途ごとの選び方を決めておく方が効果的です。普段のウェブ閲覧ではRuleと自動選択、特定サービスの確認では手動グループ、原因調査ではGlobalまたはDirectというように、モードの役割を分けます。接続が遅くなったときは、まずConnectionsで現在のノードを確認し、次に同じグループ内の別候補へ切り替え、それでも改善しなければプロファイル更新を行います。
サブスク更新のたびにプロファイル名を増やすと、古い設定と新しい設定を取り違えやすくなります。不要になったプロファイルは整理し、重要なカスタム設定がある場合だけバックアップを残してください。ただし、設定ファイルを公開場所へ保存したり、購読 URL を含むファイルを他人へ送ったりするのは避けます。共有が必要なときは、認証情報やサーバー情報を削除したサンプルだけを使うのが安全です。
Clash Verge Revの操作は、Profilesで設定を取得する、Proxiesでノードを選ぶ、System ProxyでOSに反映するという三段階に分ければ難しくありません。ノードが使えないときも、取得・選択・反映のどこで止まっているかを切り分ければ、不要な再インストールを避けられます。TUNモードや高度なDNS設定は、基本操作が安定してから追加するのが現実的です。
一方、市販の同種ツールには、購読 URL を登録しても設定の有効化場所が分かりにくかったり、ノード切り替えとシステムプロキシの状態が別画面に隠れていたり、更新失敗時の説明が不足していたりするものがあります。Clash 公式サイトでは、Clash Verge Revの導入からサブスク更新、プロキシグループの選択、接続確認までを日本語で段階的に整理しているため、画面を行き来しながら原因を確認しやすい構成です。これから安全に手順を試せるクライアントを用意したいなら、まずはダウンロードページを見るところから始めるとよいでしょう。